スライドのつなげ方

プレゼン、セミナーをする方必見、ダウンロードした資料のつなげ方を解説

スライドをつなげる時は、導入から締めの言葉までのストーリーを考えてつなげましょう。
スライドに意味を持たせるともっと資料もあなたも輝きます。

ダウンロードしたけど「資料作るのが初めて」、「プレゼンが苦手」という人は最後まで読んでいって下さい。

プレゼン、セミナーのスライドを作る前の2+3つの設定

スライドを作るにはコツや法則があります。

大前提として相手(聞き手)があっての資料やスライドである、ということを意識してください。

相手を納得させる、ファンにさせる、続きが聞きたいと思わせることを戦略的にやっていきましょう。

話が上手い人は上手く話そうと、話の面白い人は面白く話そうと狙ってやっていることが多いのです。

①スライドをつなげる下準備

テーマ食育、水分補給、試合前の食事など
対象者の状況確認大人、学生 などの年齢層
朝一番、仕事後、練習後、休み明けなどの状況
環境の確認会議室、視聴覚室、体育館、青空教室など
設備の確認PC、プロジェクター、スクリーン、電源&延長コード、
自前 or 相手設備の利用
PCの動作確認やパワポのアニメーションもチェック
内容の話ばかりしていると忘れがち

内容とは関係ありませんが、事前に確認しておかないと大変な目にあいます。
自前のPCが直前でフリーズしてしまい、200人を前にして冷や汗をかいた経験が・・・

②ゴール設定の3つの手順

ここが1番の肝ですね。

プレゼン、セミナーがうまくいくかどうかは、ゴール設定によって決まるといても過言ではないでしょう。

言い換えると、「どうすれば自分の仕事が成功したのか」の設定のことです。

  1. 対象者にどうなってほしいのか?
    自分の指導やプレゼンを聞いた対象者に、どのような行動をとってほしいかを狙うことです。
    1−2個の具体的な行動を設定しておくと良いでしょう。

  2. メインテーマの「表」の内容
    テーマの内容を聞いて理解を深める、知らなかったことを学習するということです。
    水分補給の話なら水にまつわる話、食育ならバランス食の話などです。
    その中でも特に強調したい内容を盛り込むと話の抑揚が出て、聞いている方も聞きやすいですね。

  3. メインテーマの「裏」の内容
    ここが1番の腕の見せ所でしょう。
    メインテーマから導き出せる意外な結論です。「裏テーマ」と呼ぶことにしましょう。
    裏テーマがあることで、本やネットの情報よりも、「あなた」から話を聞いたり資料をもらったりする方が有益だということになるのです。
ゴール設定のゴール

具体的な行動のみゴール設定にすること。

ゴール設定のないプレゼンや指導はどこまでやっても自己満足です。

ゴール設定、表と裏のテーマが決まったらスライドを決めていきましょう。

スライドをつなげる4つのステップ

スライドの繋げ方にもちょっとしたコツがあります。
絶対の正解ではありませんが、4つのステップで構成が楽になります。

・導入
・仕掛け①
・仕掛け②(省略可)
・結論

説明は以下の通り。

導入


一番大きなテーマの説明
なぜ今このテーマを選んだかを説明
聞いている人にテーマを選んだ順番と理由を伝えてから、テーマの解説をします。
この手順を踏まないと、聞いている人を置いて行ってしまう可能性があるので意外と重要です。

仕掛け①


仕掛けは聞いている人に何かしらの作業をして、一方通行にならないようにすることが狙いです。
何か作業することがわかれば話を聞いてもらいやすくもなります。
どのような仕掛けが良いか?

自分自身の課題や気づきを見つけることが先決です。


具体的には、穴埋めワークや自分を分析することです。
穴埋めワークは解説文を聞きながら、クイズ形式で穴埋めを考えたり相談したりして解説文の理解を深めていくのが狙いです。
ケーススタディは自分について振り返られるものが良いでしょう。具体例は「今日の朝食バランスチェック」のような内容です。今日食べたものを思い出して、それに足してセルフ評価をするものです。

思い出す作業、セルフ評価の仕方によってその人の知識レベル、行動内容、食事に対する意識などがわかる場合があります。

仕掛け②


自分のチェックが一通り終わったら、次は周りの人やチームと一緒にディスカッションすると良いでしょう。
例えば、自分の朝食と周りの人と朝食を比べたり、他の人の相互でフィードバックをしたりするものです。時にはその集団における食事のルールやスローガンを決める場合もあります。


この仕掛け②は時間の都合によって割愛される場合も想定しておいた方が良いでしょう。
食事はどこまで行っても個人の問題なので、時間が短い場合はカットすることも想定しておくことも重要です。

結論

  • なぜこの表のテーマを選んだのか。
    現状を踏まえて、聞いている人にどのように思ってほしいのか。
  • 仕掛けの確認
    個人やチームの課題の課題や気づきの確認。
    裏テーマの種明かし。
  • 今から、明日から実施する具体的な行動目標
    次に会うまでの宿題の提示。

これらの要素が入っていれば講義の締めの言葉としては十分でしょう。

裏テーマに関しては最初は無理して入れる必要はないかと思います。毎回センセーショナルな内容を提供することは難しいでしょう。裏テーマを使うときはタイミングを見計らって出す必要があるでしょう。

心を鷲掴みにせよ

特に初めての人やそのグループに対して話をする場合は、裏テーマは絶対に入れます。
相手の心を鷲掴みにして、「この人の話をもっと聞いてみたい」と思わせることは狙わないとできないことですから。

実際のスライドの決め方例

食育を具体例にして手順を考えてみましょう

導入
食育をする理由バランス食の教育
バランス食の指導方法を選択
仕掛け①
今日の朝食を思い出す朝食ワーク
朝食ワークの解説スライド
仕掛け②
腸内環境の話バランス食への応用
周りの食事の確認と他人の評価ディスカッション
結論
具体的内容の確認今日から明日からとる具体的行動
次に会うまでの約束や宿題
セミナーの流れ

基本的にはこの構成でほとんどの場合で対応できると思います。
時間が短ければ「仕掛け②」を削る、長ければ仕掛けの時間で調整できます。

でも・・・
実際の現場ではうまくいかないことがほとんどです

  • 「45分でまとめてくれる?」、「時間はいくらでもどうぞ」と言われることがよくある

知識を説明するボリュームを調整したり、仕掛け調整したりとあらゆる条件に対応することができます。しかもその対応は「即答」をすると先方との関係性が上がることも見込まれます。

スライドを作り慣れると「即答」というスキルも身につきます。
プレゼン慣れしていない方は参考にしてみてください。